京都・清水産寧坂の階段をのぼると、眼の前を清水坂のゆるやかな坂道が横切ります。その右手の角が七味家です。およそ360年前の明暦年間から暖簾をかけました。当時は『河内屋』と号し、茶店を生業とし、清水まいりの皆様にお立ち寄りいただいていました。その折にお出ししていた『からし湯』が評判を呼び、いつしか七味唐がらしを取り扱い。今も昔とかわらずにぎわう東山で、今日までご愛顧をいただいています。
『河内屋』のころにお出ししていた『からし湯』は、白湯に唐辛子の粉をふりかけたもの。清水寺への参拝客や音羽の滝で修行する行者さんに、「身体がぬくもるように」と、無償でお出ししていました。やがて、唐辛子に山椒や胡麻、麻の実などの薬味を合わせ、七味唐がらしを創案いたしました。からし湯のぬくもりは当店のまごころ。暖簾をくぐっていただく皆様に、創業より変わらぬおもてなしの心で、ひとときのぬくもりを伝えてきました。
ひと手間。それはただ、かける、そそぐ、いれる、だけのこと。たったこれだけの手間に、美味しさの秘密が詰まっています。現代では、食べ物は美味しいのが当然です。七味家はそのなかでも、「この手間がさらなる美味しさを生み出している」と信じています。そして、その商品を召し上がっていただく方にも、その方なりの「ひと手間の美学」が生まれたならば、私たちは幸せに思います。
その他メディア掲載多数
「そうだ、京都に行こう!」七味家本舗の本店は、京都・清水寺の門前の坂道にございます。清水寺は春夏秋冬、四季それぞれの姿をみせてくれます。
清水寺は、宝亀9年(778年)開創・宗派は北法相宗(きたほっそうしゅう)。西国三十三所観音霊場第十六番の礼所です。本尊は十一面千手観音で、本堂内々陣の厨子内に秘仏として祀られ、三十三年に一度ご開帳されています。普段は厨子前に本尊の姿を写したお前立ち仏像を安置しています。1994年にはUNESCO世界遺産に登録されました。
桜の春、千日詣りの夏、そして紅葉の秋に夜の特別拝観を実施しています。あざやかにライトアップされた清水の舞台は、息を飲むほどの美しさ。毎年全国から多数の方が足を運ばれています。
寺名に由来する滝。三筋の清水は「黄金水」「延命水」ともよばれ、“清め”の水として尊ばれてきました。滝祠には不動明王や行叡居士が祀られています。
青龍は観音の化身。そして清水寺の位置するのは、京都の東、青龍の方角です。青龍会は人々の安寧を祈願し、平成12年の 御本尊御開帳の年から毎年欠かさず執り行われています。
行道日 |
---|
3月14日~15日 |
4月3日 |
9月14日~15日 |
名前のいわれには諸説あります。その中でもよく知られているのは、安産祈願のために子安観音へのお詣りする坂道であることから、産の「うむ」と寧の「やすらか」という意味を重ねて産寧坂と呼ばれるようになった、という説です。
〒605-0862
京都市東山区清水2丁目221
清水寺参道
TEL:0120-540-738